らーめんの香味油!脂油を考えてみる。

雑記

毎度〜

今日のテーマはらーめんにはついて回る「脂、油」についてお話していこうと思います。

まず脂と油の違いをささっと説明しておきましょうか!

「脂」は常温で固形のアブラです。例としてラード、牛脂など主に動物系の脂です。

「油」は常温で液体のアブラです。例としてサラダ油やオリーブ油、鶏油など植物性の油に多い。

らーめんスープを取る際、通常は動物系のスープ材料を使いますので勿論、ダシと一緒に脂もスープに出てきます。まぁ使うスープ材によってはそこまで脂が出ない物もありますがね。

じゃー何であんなに「脂、油」が浮いてるの?って思う方も居るでしょう。

それはスープとは別にアブラを使っているからです。このアブラの事を香味油といいます。

らーめんは基本的に香味油+スープ+麺+タレの組み合わせで出来ています。ですのでこの香味油1つで味も雰囲気もガラッと変わってくる重要なアブラなわけです。

ではこの香味油とは一体どんな物が使われているのか特徴など踏まえて見ていきましょう。

鶏油:

文字通り鶏の油です。一般的に親鳥(ヒネ鶏)からよく取れる黄色い油。鶏の独特な香りと風味。らーめんでは清湯から白湯まで広く使われている。アブラとしてのパンチは弱めでどちらかというとあっさり。良質な鶏油は清湯に浮かせるとキラキラと光っているような見栄えでとても綺麗。但し質が悪い鶏油は鶏臭く、らーめん自体を台無しにする。最近ではカップ麺でも鶏油を使った商品が出回っている。

背脂:

豚の脂でA脂、B脂、C脂と分けられています。A脂が1番ランクが高く、次いでB脂、C脂となります。違いは脂に肉片が付いているかどうか位でさほど変わらない。一般的にB脂がよく出回っている印象。スープ材としても使いますし多少の肉片が付いていてもそこまで困らない。香味油として使う場合も、どうせ網で漉していくのでそこまで気にする必要もない。

3時間程炊き上げると甘く食欲をそそられる様な香りがします。

香味油としては粗めの網で漉して粒々の状態の物をスープの表面に浮かせたり、完全に液体の物を使ったりと用途に合わせて使う。粒々で有名なのが「ちゃっちゃ系」と言われるらーめん。注文が入りスープ、麺が上がったら丼の上で豪快に粗網で背脂を網で通していく。背脂を乗せた網を上下させて背脂を通していくんですが、その時に「ちゃっちゃ」と音が出るのでちゃっちゃ系と言われているそうです。

鶏油には出せないこってり感と香りが出る。豚骨スープを作る時は乳化するまで炊き上げる。背脂が乳化した白湯スープは口の中で絡み付いてくるような口当たりで癖になる人も多いと思います。

牛脂:

あまり牛自体がらーめんに登場する事は少ないのですが牛脂は牛の脂です。焼肉をする際に白い塊の脂を見た事ないですか?!それが牛脂です。

とても甘味があり香りはまさに牛といった感じ。口の中で絡み付いてくるような脂。牛骨らーめんをメインにやっている店もたまーに見かけますが牛自体の旨味や香りのパンチが強い為、他のスープ材と組み合わせた場合でも牛が全面に出てきてしまう為使い辛いといった感じがします。

サラダ油、白絞油:

こちらは菜種油(ナタネアブラ)です。両者の違いは精製度に違いがあるだけで同じ物から出来ています。サラダ油として売っている物の方が精製度が高く、例えば揚げ物は勿論出来ますし、ドレッシングを作るのに使用したりとそのままでも使えます。白絞油は精製度が低く揚げ物用の油として使うのが一般的。植物性なのでサラサラしているし癖が全くないのが特徴。

どちらにおいてもらーめんの香味油としてそのまま浮かせる店はないでしょう。しかし一手間加えてらーめんの香味油として使う店が沢山あります。元々の癖がないので色々な食材の味や香りを移すことが出来ます。

例えば甘海老の頭やシッポや殻を大量に入れてゆっくり低温で揚げていきます。すると色も朱色に染まり風味香りも「エビ」という感じになります。煮干や節系でも同じ事が出来ます。

他に有名所としてマー油がありますね。焦がしたニンニクの油で熊本らーめんには白いスープに真っ黒な油が少しかかっています。

水と油をすり替えてダシを取るといった感じでしょうか!?発想次第でどんな香味油でも作れます。

他にも香味油として使えるアブラはあると思いますが一般的にこんな感じの物が使われています。

〈らーめんに香味油って必要なの?〉

スープが水としたら香味油はアブラです。同じ丼の中で混ざらない2つの別個独立した違うダシの層を作る事で、コクや味の深みを作り出す事ができます。

他には同じ食材でパンチを出す方法もあります。例えば豚骨スープでラードや背脂を使い全面に豚を出すといった補強的な使い方。

ですので香味油なんて必要ないと思えば必須ではないですが、、しっかりと考え作り込まれたらーめんには中々及ばないんではないでしょうか?!

らーめんに浮いているアブラは色々考えられて浮いています。食べに行く際はアブラにも気を配ってみると更にらーめんが美味しく楽しくなるんではないでしょーか!!

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